【9月19日 AFP】今年は大西洋でハリケーンが多発し、用意していた熱帯低気圧の名前を使い尽くしたため、18日からギリシャ文字による命名に切り替えられた。熱帯低気圧の名称をギリシャ文字にするのは史上2度目。

 国連(UN)の専門機関である世界気象機関(WMO)は、熱帯低気圧の名前のリストをあらかじめ作成している。リストは、21の名前がアルファベット順で男女交互に構成され、毎年作り替えられる。複数の言語が話される地域で容易に認識できる名前が選ばれるため、X、Y、Zで始まる名前はない。

 ハリケーンが例年になく多く発生した今年のように、リストの名前を使い切った場合はギリシャ文字を使うことになっている。今シーズンのリストの最後の名前は「ウィルフレッド(Wilfred)」だった。

 米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、亜熱帯低気圧「アルファ(Alpha)」と熱帯低気圧「ベータ(Beta)」がすでに発生している。ベータは週末にかけてハリケーンになると予想されている。

 気象情報提供会社ウェザーカンパニー(Weather Company)の気象学者MJ・ベントリス(MJ Ventrice)氏は、ギリシャ文字が使われるのは史上2回目で、最初に使われたのはハリケーン「カトリーナ(Katrina)と「ウィルマ(Wilma)」がそれぞれルイジアナ州とフロリダ州を襲った2005年だとツイッター(Twitter)に投稿した。

 カトリーナとウィルマは、多大な被害をもたらしたことからWMOの命名リストから永久に外されている。(c)AFP