【9月18日 時事通信社】トランプ米政権は、インド太平洋地域で存在感を高める中国への対抗を念頭に、米国、日本、オーストラリア、インド4カ国の枠組み強化に意欲を示している。11月の米大統領選を前に、中国への強硬姿勢を強める中、民主主義などの価値観を共有する国家による「対中包囲網」形成をアピールする狙いがある。

 ビーガン国務副長官は8月末、ウェブイベントで、インド太平洋地域には、北大西洋条約機構(NATO)のような「強力な多国間体制が欠けている」と訴えた。日米豪印の連携深化から始め、将来的には公式な多国間機構づくりが進むことへの期待感を示した。4カ国に韓国、ベトナム、ニュージーランドを加え毎週会合を行っていることも明らかにした。

 これに先立ちポンペオ国務長官は7月、米歴代政権による中国への「関与政策」を批判し、対決姿勢を鮮明にした演説の中で、習近平国家主席を「全体主義の信奉者」と強調。「新しい民主主義国の連合」による対中包囲網形成にも言及したが、日米豪印などとの連携を念頭に置いた発言とみられている。

 ただ、強硬路線一辺倒のトランプ政権と、中国との経済関係も重視したい各国との間に温度差がある。ペイン豪外相は7月の訪米時に「中国との関係を損なう意図はない」と説明。ビーガン氏は「(4カ国連携を)中国を封じ込める取り組みと定義しないように慎重を期している」と述べ、配慮も示した。(c)時事通信社