【9月18日 AFP】米疾病対策センター(CDC)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査指針が先月末に突如変更された問題で、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は17日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領政権が専門家らの反対を押し切ってウェブサイトに掲載したものだったと報じた。

 COVID-19感染者と接触しても無症状なら必ずしも検査を受けなくてもよいとする新指針は、従来のCDC指針から一転しており、批判を浴びていた。

 ニューヨーク・タイムズはCDC内部文書と、この問題に詳しい匿名の政府関係者の話を引用し、新たな検査指針はCDCの専門家が「真剣に反対したにもかかわらず」ウェブサイトに掲載されたと報じている。

 記事によると「米保健福祉省が指針を書き換え、CDCの厳格な科学的検証手順を無視して、一般に公開されているCDC公式ウェブサイトに『投下した』」という。

 連邦政府当局者は同紙に、書き換えられた指針の出どころは保健福祉省とホワイトハウス(White House)のコロナ対策タスクフォースだと証言した。

 CDCの保健専門家らは、新指針に「真剣に反対した」という。CDCの上級研究員は匿名で、書き換えられた文書には「初歩的な間違い」があり、指針の内容がCDCの助言と「矛盾している」ことから、外部で作成されたことは明らかだと述べている。(c)AFP