新型コロナ、患者の半数以上に回復後も「長期の倦怠感」
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【9月18日 AFP】新型コロナウイルスに感染したアイルランドの病院の患者や医療スタッフの半数以上が、初期の症状から回復した後も長期間にわたって倦怠(けんたい)感に苦しんでいることが研究で明らかになった。長引く症状による「相当な負担」に改めて注意を向ける調査結果だ。
患者団体や医師らが新型コロナウイルスの中長期的な影響についての研究を求めている中で発表されたこの研究によると、セントジェームズ病院(St James's Hospital)で128人を追跡調査し、「臨床的な回復」の平均10週間後に評価したところ、倦怠感が続いていると報告した人は52%に上った。初期の症状の重さとは関係がなかった。
調査対象には入院した71人、軽症だった病院職員57人も含まれている。平均年齢は50歳で、全員が新型コロナウイルス検査で陽性になっていた。
研究チームは、初期の症状の重症度、うつ病を含む基礎疾患の有無など、さまざまな要因を考慮した。
その結果、長期にわたる倦怠感の有無には入院歴の有無による違いはなかったが、女性は調査対象者の半数強(54%)を占めるにすぎないが、長期にわたる倦怠感がある人の約3分の2(67%)を占めていることが分かった。過去に不安やうつ状態になったことがある人に倦怠感が出やすいことも分かった。
この研究はまだ査読を受けていない予備的なもので、今月の欧州臨床微生物学・感染症協会コロナウイルス感染症会議(ECCVID)で発表される。
新型コロナウイルスが世界中で流行する中、最も注目されているのは入院患者数と死者数で計られる初期の打撃だが、患者が「回復」した後も長期間にわたる影響があることがますます明らかになってきている。今回の研究は、新型コロナウイルスに感染した人は「さらなる研究と早期の介入に値する」ことを示唆した。(c)AFP/Kelly MACNAMARA