【9月18日 AFP】米国のウィリアム・バー(William Barr)司法長官は17日、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)は、「奴隷制を除けば」米国の市民的自由に対する「最大の侵害」だと述べたことに対する批判を受けた。

 この発言は16日に、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の最も忠実な側近の一人であるバー氏が、主に民主党知事が率いる一部の州が実施している厳しいロックダウン措置を批判した際のもの。

 インターネットに投稿された動画によると、バー氏はミシガン州のヒルズデール大学(Hillsdale College)で、「全国的なロックダウンや自宅待機を命じることは、自宅軟禁のようなものだ」と述べた。

「別種の拘束である奴隷制を除けば、これは市民的自由に対する米国史上最大の侵害だ」(バー氏)

 黒人のベテラン下院議員、ジェームズ・クライバーン(James Clyburn)氏は、今までに聞いた中で「最もばかばかしく、的外れで、まったくひどいものだ」とバー氏の発言を厳しく批判した。

 クライバーン氏はCNNに対し、「わが国の司法のトップが奴隷制を命を救うための専門家の助言と同等視するなんて信じがたい」 「奴隷制は命を救うものではなく、命の価値をおとしめるものだ」と述べた。

 民主党は、バー氏はこれまでも幾つか「常軌を逸した」発言をしてきたが、今回もその一つだと述べた。(c)AFP