【9月20日 AFP】フランス政府は今週、自転車の修理やアップグレードのための補助金制度に2000万ユーロ(約25億円)を追加充当すると発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行下で公共交通機関の混雑緩和を目指した政策が好評を得ており、これを拡充する方針だ。

 バルバラ・ポンピリ(Barbara Pompili)環境相とジャンバティスト・ジェバリ(Jean-Baptiste Djebbari)交通担当相が今週、首都パリの自転車取扱店を訪れた際に追加予算を発表した。これで、50ユーロ(約6200円)の補助金は年末まで利用可能となった。

 パリなどのフランス各都市は多数の車道に「コロナピスト」という自転車専用レーンを設置しており、5月のロックダウン(都市封鎖)解除以来続いてるサイクリングブームを後押ししている。

 5月以降、自転車専用レーン全体での交通量は前年同時期と比較して30%増加した。

 これまでに約62万人が補助金を受け取ったが、自転車取扱店には今も注文が殺到しており、パリでは11月まで予約を取れない店舗もある。

 ポンピリ環境相によると、政府は今年中に100万人への補助金支給を目指している。また、低所得世帯を対象にした電動アシスト自転車の購入補助金額を最大200ユーロ(約2万5000円)に引き上げるという。

 当局は新型コロナウイルス感染症の流行終息に向けて公共交通機関への依存度を下げる試みを実施しており、補助金の総額は約8000万ユーロ(約99億円)になる見通し。(c)AFP