【9月17日 AFP】ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は16日、第17ステージ(グルノーブルからメリベルコルデラロゼ、170キロメートル)が行われ、アスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez、コロンビア)がステージ優勝を飾って総合3位に浮上する中、同首位に立つチーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)がリードを広げた。

 標高2304メートルのロゼ峠(Col de la Loze)の頂上を目指した今ステージで、総合2位につけるUTE(UAE TEAM EMIRATES)のルーキー、タデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)は、同胞のログリッチにタイム差をつけられた。

 大会がパリに到達するまで事実上残り3ステージとなる中、ログリッチはこれでポガチャルとの差を57秒に開いている。

 大会を制すには大きな事故に巻き込まれることなく生き残ることが必要なため、最もチャレンジングなステージを終えたログリッチは「これが終わってくれてよかった」と振り返り、「こういう登りでは1メートル1メートルが重要になる」と付け加えた。

 イネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)は単独で逃げに出たものの、標高2000メートル以上となったフィニッシュまで7キロ切って以降の変幻自在の勾配につかまり、上位勢もわずかに順位が変動。

 アンデス山脈(Andes)出身のロペスは希薄になった空気にも適応し、総合ではEFプロサイクリング(EF Pro Cycling)のリゴベルト・ウラン(Rigoberto Uran、コロンビア)を抜くと、5位につけるミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)との差も広げた。

 前日に最後の新型コロナウイルス一斉検査で選手全員が陰性だったことが発表される中、この日はエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領がレース観戦に訪れた。

 一方で、イネオスに所属し、大会連覇を狙ったエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)は、このステージを前に棄権している。(c)AFP/Damian MCCALL