【9月16日 AFP】金星の大気から、地球では生命体が生み出すガス「ホスフィン(リン化水素)」の痕跡を検出したとする論文が発表された。米航空宇宙局(NASA)は、地球外生命体探査史上「最も重大な」進展だと説明した。

 金星の基礎知識と太陽系の中での位置関係、ホスフィンについてまとめた。

■金星

 硫酸を主成分とする雲の層に覆われている。

 大気の成分は97%が二酸化炭素で、温度は30度。

 地表面の気温は470度で、鉛を溶かすほどの高温。

 気圧は地球の90倍以上で、海深1.6キロに相当する。

■ホスフィン

 ホスフィンの痕跡は、金星の地上53~61キロにある雲の上層部で検出された。

 ホスフィンは地球や土星でも検出されている。地球の大気中のホスフィンは有機物の分解により発生することが多い一方、土星で検出されるホスフィンは生命体に起因するものではない。(c)AFP