【9月16日 AFP】ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は15日、第16ステージ(ラトゥールデュパンからビラールドラン、164キロメートル)が行われ、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)が総合首位を維持する中、選手たちは翌日の高地での戦いに神経をとがらせている。

 ステージ優勝は、いくつもの山岳をまたぎ、今大会最初の大逃げを成功させたボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のレナード・ケムナ(Lennard Kamna、ドイツ)。逃げ集団を形成したイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)との終盤の争いを制した。

 そこから遅れること約17分、スキーリゾートが点在する地域で、総合勢は一団になって山を登り、ログリッチ擁するユンボ・ビスマに揺さぶりをかけたのはUTE(UAE TEAM EMIRATES)のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)だけだった。

 アスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez、コロンビア)がラスト200メートルで前に出たが、集団もほとんど遅れずフィニッシュし、アルケア・サムシック(Arkea-Samsic)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)がわずかにタイムを落とした以外、総合上位勢の順位に変動はなかった。

 ログリッチはポガチャルとの40秒差を維持して大会終盤を迎えている。EFプロサイクリング(EF Pro Cycling)のリゴベルト・ウラン(Rigoberto Uran、コロンビア)が1分34秒差の3位を守り、ロペスが4位、ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)が5位で続いている。

 16日の第17ステージは、アルプスの町グルノーブル(Grenoble)から出発し、ツール定番の難所であるマドレーヌ峠(Col de la Madeleine)の17キロにわたるつづら折りの道を抜けた後、メリベル(Meribel)での山頂フィニッシュを迎える。

 またこの日は、最後の新型コロナウイルス一斉検査で選手全員が陰性だったことが発表され、関係者は非常に明るいムードに包まれた。(c)AFP/Damian MCCALL