【9月16日 AFP】同級生のほとんどが大学への進学準備か夏休みを楽しんでいた中、中国の環境活動家ハウイー・オー(Howey Ou)さん(17)は世界を気候の大災害から救うため、脅迫と非難に勇敢に立ち向かっていた。

 環境問題に取り組む世界中の若者たちは、学校を休んで、気候変動に対する行動を起こさない世の中を非難するデモ行進に参加してきた。中国では、草の根の社会運動を政府が厳しく取り締まっており、参加者はほとんどいない。だが、オーさんの人生は変わった。

 オーさんは昨年5月、スウェーデンの同じく10代の環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんに影響を受け、地元政府の庁舎の外で1週間にわたって単身で抗議活動を行い、国際的な注目を集めた。

「気候の非常事態は人類の生存にとって最大の脅威だ。毎日、気候と動物の絶滅に気をもんでいる」とオーさんは言う。

 グレタさんが国連気候行動サミット(UN Climate Action Summit)で各国の指導者らを前に演説し、自身の活動を表彰された一方で、中国で活動するオーさんは抗議活動の停止を拒否したことで退学処分を受けた。警官と口論になり、家族からの圧力、ネット上での厳しい非難も受けてきた。

 しかしオーさんは、間に合わなくなる前に警鐘を鳴らすことが自分の「人生の使命」だと言う。

「警察は怖くない」が、両親が当局から圧力を受けているとAFPに語った。

「私が警察の取り調べを受けた後、両親は何としてでも私を止めようとした。例えば、家から私を出さない、取材を受けさせない、気候変動への活動に参加させない、私の電子機器を調べるなどして」とオーさんは話した。

「両親と8時間口論した日もある。とても大変で、つらかった」

 抗議活動が注目を集めるにつれ、オーさんは、中国では未成年としてかなり異例だが、実家を出ることにした。現在は同国南部、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)桂林(Guilin)のホステルで1人暮らしをしている。