【9月16日 AFP】米アップル(Apple)は15日に開いた発表会で、テレビや音楽、ニュースなどの定額配信サービスを一つにまとめた「Apple One」の提供を年内に開始することを明らかにした。同社製スマートフォン、iPhone(アイフォーン)の「エコシステム」と連携するサービス分野での事業を強化する。

 スマートフォン市場は世界的に停滞しており、Apple Oneの発表はデジタルコンテンツとサービスの強化を進めるアップルの取り組みを浮き彫りにした。発表会では一方で、同社の今後の業績を左右する新製品として注目されていたiPhoneの第5世代(5G)移動通信システム対応モデルは発表されなかった。アナリストらは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で生産に支障が出たために発表が来月にずれ込んだとみている。

 Apple Oneには音楽の「Apple Music」、動画の「Apple TV+」、ゲームの「Apple Arcade」の各定額配信サービスに加え、クラウドストレージサービス「iCloud(アイクラウド)」が含まれる。月額料金は個人プランが1100円、計6人が利用できるファミリープランが1850円。

 アップルはさらに、スマートウオッチ「Apple Watch(アップルウオッチ)」の廉価版「SE」を発表。価格は2万9800円からとなっている。アップルウオッチは上位機種の「Series 6」も発表され、価格は4万2800円から。こちらには睡眠や血中酸素濃度のモニターや手洗い感知などの新機能が搭載されている。

 またA12 Bionicチップを搭載したiPad(アイパッド)の第8世代も発表。価格は3万4800円から。上位機種でA14 Bionicチップを搭載したiPad Airの価格は6万2800円からとなっている。(c)AFP/Glenn CHAPMAN