【9月16日 Xinhua News】中国自動車最大手の上海汽車集団はこのほど発表した「水素戦略」で、水素燃料で走る燃料電池車(FCV)を2025年までに少なくとも10モデル発売し、1万台以上の生産・販売規模を形成するとの目標を掲げた。川上と川下の企業と連携し、共同で産業化を推進する方針も示している。

 水素は「未来のエネルギー」とされ、二酸化炭素排出ゼロや高効率、貯蔵可能、安全で制御性に優れているなどの長所がある。水素を燃料に使うFCVは汚染ゼロ、高効率、高積載に加え、スピーディーな燃料供給や長い航続距離などの高い優位性を持つ。FCVの展開を加速させることは、中国の新エネルギー車(NEV)戦略の重要な一環で、中国工業・情報化部が作成した「省エネ・NEV技術ロードマップ」では、30年までにFCVの普及台数を100万台以上、水素ステーション設置数を千カ所以上にするとしている。

 同社は01年にFCVプロジェクト「鳳凰1号」を始動。これまでに投入した研究開発費は累計30億元(1元=約16円)を超え、燃料電池の分野で511件の特許を取得、燃料電池に関する国家標準15件の策定にも積極的に関わってきた。(c)Xinhua News/AFPBB News