【9月19日 CNS】マンション上層階などからのポイ捨てを即座に発見し、人物を特定するシステム「瞭望者」が中国・重慶市(Chongqing)に導入された。高所からのポイ捨てに特化した中国初のスマート早期警戒・監視システムだ。

 重慶市九竜坡区(Jiulongpo)警察署のデータ情報センターは中国メディアにシステムを公開。実験役の警察官が無作為に選んだ団地の高層階から紙くずを落とすと、「瞭望者」は街頭カメラを通じて数十秒後にデータをまとめ、紙くずを落とす瞬間や紙くずが落下する軌跡など証拠として採用できるビデオを作製した。

 九竜坡区警察署の余行江(Yu Xingjiang)警察官は「解析度の高いHDカメラとコンピューターの組み合わせで、たばこの吸い殻程度の大きさでも確認でき、だれがどこから、どのように物を投げたか特定できます。画像だけで判別できなくとも、人工知能(AI)で放物線を計算・分析することもできます」と説明する。

 九竜坡区警察署科学情報課の鄢文波(Yan Wenbo)課長は「このシステムを高層ビルや住宅街を中心に広いエリアに普及していく。ポイ捨てによるトラブルの解決につながり、さらにポイ捨てが減少すれば、市民の安全が保たれる」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News