【9月15日 AFP】2012年に米プロバスケットボール(NBA)で「リンサニティー(Linsanity)」と呼ばれる熱狂的な現象をつくり出し、現在は中国プロバスケットボールリーグ(CBA)の北京ダックス(Beijing Ducks)に所属するジェレミー・リン(Jeremy Lin)は15日、1シーズンで中国を去ってNBA復帰を目指すことを明らかにした。

 2018-19シーズンはNBAのトロント・ラプターズ(Toronto Raptors)でアジア系米国人初のファイナル制覇を経験した32歳のリンは、制限なしのフリーエージェント(FA)で昨年北京ダックスと契約した。

 リンは今季のCBAでダックスのプレーオフ準決勝進出に貢献したが、チームは惜しくも広東サザンタイガース(Guangdong Southern Tigers)に敗れた。その後、タイガースは決勝を制して優勝した。

 CBAの手荒なプレーに苦言を呈していたこともあるリンは、中国版ツイッター(Twitter)の「ウェイボー(Weibo、微博)」に投稿した動画で、「この決断は自分の人生でも最も難しかった」「毎朝午前4時とか5時に起きて、考えて考えて考え抜いた」と語った。

「首鋼(Shougang、ダックス)では、望み通り何でも与えてもらえて、素晴らしい扱いを受けたけれど、最終的にはNBAでの夢が残っていると感じている」「まだ(NBAで)プレーする時間は残っているし、自分にはこの選択が必要なんだ」

 今季のレギュラーシーズンで1試合平均22.3得点、5.7リバウンド、5.6アシストを記録したリンは、「自分がけがしようとも、たくさんのファンが味方してくれたことを知っている」とすると、「この決断がどれほど難しかったかって? きのう家族や友人に自分の考えと、中国を去らなければならないと話したときは、涙が出たくらいだ」と明かした。(c)AFP