【9月15日 AFP】インドネシア外務省は14日、リアウ(Riau)諸島州付近の同国領海に先週、中国海警局(沿岸警備隊)の船艇が侵入したことに対し、中国政府に抗議したことを明らかにした。

 リアウ諸島州に近いインドネシアの排他的経済水域(EEZ)、 北ナトゥナ海 (North Natuna Sea)で12日に目撃された船舶は、中国海警船「5204号」だと確認された。インドネシア外務省の報道官は14日、「この事態を受けて、本省は13日、在ジャカルタの中国代表部に連絡し、説明を求めた」とAFPに語った。

 インドネシア海上保安機構によると、中国側は独自の境界線「九段線」に沿って巡視活動を行っていたと主張している。しかし、一帯は周辺国との領有権紛争の舞台となっており、インドネシアは中国が設定している九段線は国連海洋法条約(UN Convention on the Law of the Sea)に違反するとして認めていない。

 インドネシア外務省の報道官は、「中国代表部に対し、インドネシアのEEZと中国領海に重なる部分はないことを再度強調した」と述べた。中国海警船は14日にインドネシア領海から立ち去ったという。(c)AFP