【9月15日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)のルイス・カミッレーリ(Louis Camilleri)最高経営責任者(CEO)は、今季第9戦トスカーナGP(Tuscan Grand Prix 2020)でドライバー2人が表彰台を逃したのを見届けた後、チームは「穴にはまり込んでいる」ことが分かっていると語った。

 第7戦ベルギーGP(Belgium Grand Prix 2020)と第8戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2020)の2戦連続でポイントなしに終わっていたフェラーリは、13日にムジェロ・サーキット(Mugello Circuit)で行われたトスカーナGP決勝で、シャルル・ルクレール(Charles Leclerc)が8位、通算4度の選手権制覇を誇り今季限りでチームを去るセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が10位に入る巻き返しを見せたものの、チームとしてのF1通算1000戦目を盛り上げるには程遠かった。

 カミッレーリCEOは、「われわれは穴にはまり込んでいる。穴にはまり込んでいるのをわれわれは分かっている」とすると、「いくつかの要因が重なっているが、何を言っても言い訳になるだけだ。われわれは言い訳している場合ではない」「だから重要なのは抱えている問題に集中し、自分たちのあるべき場所と考えるところへ戻る決意で懸命に作業することだ」と述べた。

 ムジェロ・サーキットでフェラーリのジョン・エルカン(John Elkann)会長と一緒にいたカミッレーリCEOは、チームがF1から撤退する意思はまるでないと強調し、「フェラーリとF1は一心同体だ」「フェラーリのいないF1なんて想像できるだろうか? あるいはその逆もどうだ?」と話した。

「われわれはF1創設当時から存在している唯一のチームだ。他のチームは参戦しては消えている。それに、歴史が重圧をつくり出しているのも確かだ…、だからわれわれは次の1000レースを見据えている」

 来年から1チームの年間コスト1億7500万ドル(約185億円)の上限を含め、いくつかのレギュレーション変更が導入されることになっている中で、カミッレーリCEOは、「われわれには時間が必要だ。来年のレギュレーションがもう少し柔軟なものになり、現状から少なくとも前進できることを願っている」と述べた。

「メルセデスAMG(Mercedes AMG)には脱帽だ。彼らは素晴らしい仕事をしている。レギュレーションが新しくなる2022年は、どうなることやら。もしリセットされれば…。それがわれわれの望みだ」 (c)AFP/Tim COLLINGS