トランプ氏が好む外国指導者は「タフで抜け目ない」強権者
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【9月15日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が、自分が好む外国の政治指導者は強権支配を敷くタイプで、「タフで抜け目のない」指導者ほど気が合うと語るインタビューが14日、米テレビ番組で放送された。
トランプ氏のインタビュー録画は、米NBCテレビの番組「トゥデー(Today)」でジャーナリストのボブ・ウッドワード(Bob Woodward)氏が公開した。15日に発売されるウッドワード氏の新著「Rage(怒り)」は、トランプ氏への18本のインタビューに基づいている。
番組内で抜粋された今年1月22日のインタビューでトランプ氏は、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領とかなり親しい理由に触れ、「エルドアン氏は非常にうまが合う。みんなが『ひどいやつだ』と言っているから、誰もがそうできるとは思わないが」と述べている。エルドアン氏は自由なメディアを抑圧し、2016年にはクーデター未遂をきっかけに数万人を投獄したことで知られる。
さらにトランプ氏は個人的に評価する人物として、北朝鮮の独裁者である金正恩(Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長の他、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子ら、陰惨な人権侵害で非難されている指導者らの名を挙げた上で、「私にとっては好都合だ。私の人間関係というのは、相手がタフで抜け目がないほどうまくいく」と語った。
ただし、金正恩氏に「親愛」の情を示したり、習氏を惜しげもなくたたえたりして、旧来の同盟国である北大西洋条約機構(NATO)加盟国をいら立たせてきたトランプ氏は、自分がこうした指導者に引かれる理由が分からない様子で、ウッドワード氏に「それはいつか君が私に説明してくれたまえ、OK?」と言っている。
さらにトランプ氏は、「御しやすいのは、私がたぶんそんなに気に入らない相手や、うまが合わない相手だ」と述べている。(c)AFP