【9月15日 AFP】フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属するネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)は14日、オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)戦でのレッドカードについて「ばかなまねをしてしまった」としたものの、相手DFアルバロ・ゴンサレス(Alvaro Gonzalez)からの人種差別を非難するとともに、リーグ側に差別に対抗するためにより努力するよう呼びかけた。

 PSGが0-1で敗れた13日の一戦では両チームの選手たちが衝突し、計5人の退場者が出た。そのうちの一人であるネイマールは試合後、ツイッター(Twitter)に一連のメッセージを投稿し、ゴンサレスに「猿」と呼ばれたと主張した。

 世界最高額選手を「しっかりサポートする」と述べるなど、PSGはネイマールを支持しているが、同選手はリーグ側の規律委員会から16日に発表される見通しの処分を受け入れるつもりだと認めた。

 ネイマールはこの日、インスタグラム(Instagram)に長文のメッセージを投稿し、「僕はきのう騒動を起こした。自分を怒らせた人をたたきたくなってしまったから、レッドカードという処分が下った」と記した。

「でも、何もせずにピッチを去ることはできないと思った。審判は何もしてくれないだろうし、その事実に気づいていないか、それを無視したと気づいていたから」

 ゴンサレスの後頭部をたたいたネイマールは退場となり、PSGのライヴィン・クルザワ(Layvin Kurzawa)やレアンドロ・パレデス(Leandro Paredes)、マルセイユのダリオ・ベネデット(Dario Benedetto)とジョルダン・アマヴィ(Jordan Amavi)にもレッドーカードが提示された。

 ネイマールは「僕らのスポーツでは、攻撃や侮辱、ののしりも競技や勝負の一部だ。優しくなんてしていられない。彼のことも部分的には理解するし、すべてが試合の一部ではあるが、人種差別や不寛容は受け入れられない」と続けた。

「僕は無視すべきだったのか? それはまだ分からない…。頭が冷静になったきょうはそうだと言えるが、チームメートや僕は審判に助けを求めたが、無視された」

「クリーンなサッカーの道を歩むべきだったと思っているから、自分に下される処分は受け入れる。他方で、攻撃した側にも処分が科されてほしい」

「人種差別は存在する。そうであっても、僕らはそれを止めなければならない。もうたくさん。十分だ!」「あの男は愚かだったが、僕もそれに巻き込まれてばかなまねをしてしまった」

 一方のマルセイユは、ゴンサレス擁護の発表文を公開。同選手は人種差別の事実を否定しており、負け惜しみを言っているとしてネイマールを非難した。

 マルセイユは「アルバロ・ゴンサレスは人種差別主義者ではない。そのことをは加入してからの毎日の振る舞いによって証明されているし、チームメートもすでに証言している」と記した。

 処分を決めるリーグ1の規律委員会は、マルセイユ側がアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)に唾を吐かれたと主張しているゴンサレスに対するネイマールの申し立てについて調査する可能性がある。(c)AFP