【9月15日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2020)は14日、男子シングルス1回戦が行われ、錦織圭(Kei Nishikori)は6-4、7-6(7-3)でアルベルト・ラモス・ビノラス(Albert Ramos-Vinolas、スペイン)を下し、昨年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)2回戦以来、約1年ぶりの白星を記録した。

 2019年シーズンの四大大会(グランドスラム)では3大会でベスト8入りを果たし、その後肘にメスを入れた錦織はこの日、無観客のフォロ・イタリコ(Foro Italico)で約2時間の試合を制するのに六つのマッチポイントを要した。試合後には、「昨年の全米オープンから久しぶりの勝利」「まだ自信はついていないけれど、少しずつ良くなっている」とコメントした。

 次戦の相手はグランドスラム通算3勝で大会第10シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)と予選から勝ち上がったロレンツォ・ムゼッティ(Lorenzo Musetti、イタリア)の勝者となる錦織は、今年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)の出場を見送り、今月末に開幕する全仏オープンテニス(French Open 2020)に向けて調子を整えていく中で、オーストリア・キッツビューエル(Kitzbuehel)のクレーコート大会で開催された前週のジェネラーリ・オープン(Generali Open Kitzbuhel 2020)を前哨戦に選んだ。

「グランドスラムやビッグトーナメントを逃すのは最悪だけど、どのみち今年はいつもと少し違うシーズンになるだろう」「全米オープンやウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2020)で復帰したかったが、5セットを戦う準備ができていないと感じたから、先週のオーストリア大会でプレーすることを選んだ」

「100パーセントの状態になるのを焦ってはいない。自分としては今年は一歩ずつ、一試合ごとに前進していくつもり」「徐々に回復していると思う。時間はかかるけれど、ここローマにいるのを喜んでいる」「きょうは先週臨んだ前の試合より良かった。2倍くらい向上しているかな」

 一方、イタリア国際で4強入りを経験している第15シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)や、マリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)も順当に2回戦に進出した。(c)AFP