【9月14日 AFP】インド北部の村で池に潜むワニを発見した住民は、初めは恐怖に陥った。しかし、彼らはある計画を思いついた──ワニを人質ならぬ「ワニ質」に取り、身代金を要求することだった。

 体長2メートルのワニが姿を現したのは、北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州の村。当局者らによると、近くの自然保護区にいたワニが、今月8日に発生したモンスーンによる洪水の影響で村に流れ着いたという。

 トラの保護区であるダドワ・タイガー・リザーブ(Dudhwa Tiger Reserve)周辺の緩衝地帯を担当するアニル・パテル(Anil Patel)氏はAFPに対し、地元住民はワニを捕獲後、「身代金」として5万ルピー(約7万2000円)を要求したという。

 パテル氏は「現地の警察と当局と協力しながら、住民にワニを解放してもらうまでに数時間かかった」と述べた。

 当局は住民に法的措置を取ることも示し、禁錮7年以下の刑に処される可能性を伝えた。

 パテル氏によると、その後ワニは解放されて自由の身となり、ガーグラー(Ghagra)川に放されたという。

 同氏は「住民は、このワニが野生生物保護法で守られていることを知らなかった。より多くの人に野生生物について周知することが重要だ」と話した。(c)AFP