【9月15日 People’s Daily】かつては経済成長から取り残されていた中国内陸部の貴州省(Guizhou)貴陽市(Guiyang)は、今や「中国のビッグデータバレー」と呼ばれ、ビッグデータの最先端地域となっている。その象徴が、中国国際ビッグデータ産業博覧会を中心としたエリアだ。世界トップクラスのビッグデータ産業が集結しており、イノベーションで産業の構造転換と高度化を図る貴陽市のエンジンとなっていることを表している。

 経済発展において後進地域だった貴州省は、発展戦略の中心にビッグデータを据えた。その最たる例が、貴陽市で2015年から始まった中国国際ビッグデータ産業博覧会だ。毎年、国内外から数百社の著名ハイテク企業が集まり、第5世代移動通信システム(5G)や人工知能(AI)、自動運転、産業ロボットなどの最新技術の展示や体験コーナーを設置。企業幹部同士の商談も活発に行われ、スマート製造、モノのインターネット(IoT)、スマート物流、ビッグデータ電子情報産業に関するプロジェクトの大型契約も締結されている。

 2018年、貴陽市は「永遠に閉幕しない博覧会」構想を打ち出した。博覧会会場を中心に総面積75平方キロのエリアを集中的に開発し、インターネットやビッグデータ、AIと実体経済を融合させる狙いだ。貴陽市の趙徳明(Zhao Deming)党書記は「博覧会エリアの活力を、観光業の発展やグリーン産業、文化振興につなげていく」と強調する。

 産業と都市の融合、デジタル経済と実体経済の融合が、人々の生活も変えていく。自動運転技術の研究開発企業「貴州翰凱斯智能技術」首席運営官の曹雨騰(Cao Yuteng)氏は「現在、世界で少なくとも150の都市がスマートシティーとして進化しているが、スマート交通、無人運転をどこまで実現できるかが重要だ。遠くない将来、自動車の概念は大きく変わる。無人運転が拡大し、渋滞も存在しなくなる」と話す。新型データベースの開発に取り組む貴州省の企業「易鯨捷情報技術」は、情報が不正に操作されるのを防ぐセキュリティーシステム「サンドボックス」を地元銀行に導入した。同社の李静(Li Jing)執行取締役は「国産技術で情報セキュリティーの安全問題を解決することは重要な意義がある」と強調する。

 2019年、貴陽市のビッグデータと実体経済の融合指数は49.9で、前年比4.6ポイント上昇し、全省平均より10.4ポイント高い。「中国のビッグデータバレー」がその歩みを止めることはない。(c)People's Daily/AFPBB News