【9月14日 AFP】ベラルーシで13日、政権に抗議する数万人規模のデモ行進が行われ、治安当局は400人余りを拘束した。同国で強権統治を続けるアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は、同盟関係にあるロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との重要な会談を14日に控えている。

 先月9日の大統領選ではルカシェンコ氏が大勝し6選を果たしたと主張しているが、以来、首都ミンスクでは同氏の辞任を求め、推計10万人以上が参加するデモ行進が4週末連続で行われてきた。13日のデモは「ヒーローの行進」と名付けられ、警察による弾圧強化にもかかわらず、膨大な数の群衆が街頭に繰り出した。現地のAFP記者によると、これまでと同程度の人数が参加したとみられる。

 同国メディアのTut.byが伝えた映像には、デモのために集まった人々を、マスクを着けた制服・私服姿の警官らが押したり殴ったりと暴力を振るい拘束する様子が捉えられた。同日、携帯電話のインターネット接続は制限され、市中心部の地下鉄駅は閉鎖された。治安当局はデモに備え、警察車両や軍用車を配備し、有刺鉄線を張りめぐらせていた。

 同国内務省は「首都の各地で400人余りが拘束された」と発表。拘束された人々は、旗や「侮辱的な」プラカードを掲げていたという。

 一連のデモが始まって以来初となるルカシェンコ氏とプーチン氏の会談を前に、反政権派はルカシェンコ氏に「国を売る」ことをやめるよう要求した。会談は14日、ロシアで行われる予定。(c)AFP/Tatiana KALINOVSKAYA