【9月12日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するレッドブル(Red Bull)のクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表とエースドライバーのマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は11日、アルファタウリ(AlphaTauri)のピエール・ガスリー(Pierre Gasly)について、このままチームにとどまりシニアチームへの復帰を模索しない方が得策との考えを示した。

 前週行われた今季第8戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2020)で優勝して以来、ガスリーは昨年自分をジュニアチームのアルファタウリに降格させたレッドブルを含め、トップチームに加わる意欲を燃やしていると公言している。

 今週末にムジェロ・サーキット(Mugello Circuit)で開催される第9戦トスカーナGP(Tuscan Grand Prix 2020)を控えた記者会見で、ホーナー代表は今年チーム名がトロロッソ(Toro Rosso)から変更になったアルファタウリを「ジュニアチームというより姉妹チームとして」見ていることを理由に、ガスリーがレッドブルに戻るのはあまり意味がないと強調し、「アルファタウリは今年一新されている」「チームの大志はトロロッソを超えていると思う」と述べた。

 一方、2019年シーズン前半にパフォーマンスでガスリーを圧倒し、今年は新チームメートのアレクサンダー・アルボン(Alexander Albon)に対して同様の実力差を見せつけているフェルスタッペンも、ガスリーがレッドブルに復帰するのは良い考えではないと警告し、「誰にでも復帰して再挑戦する権利はある」「だけど、そううまくはいかないだろう」と語った。

 ホーナー代表は、アルボンに見切りをつけるつもりはないと話しており、「レッドブルのシートに関して言えば、われわれはアレックス・アルボンにフォーカスしている。彼にはシートを維持するのに最高の機会を与えていきたい」とすると、「ピエールは素晴らしい仕事をしている」「旧トロロッソのアルファタウリに降格して以来、彼は自信を見いだしていて、素晴らしいドライビングを見せている」と述べた。

 さらに、「アルファタウリは彼と素晴らしい仕事をしている。彼にとって物事がうまくいっているのを見られてうれしい」と話すと、ドライバーの交代を焦ってはいない他の理由として、「マシンに関する作業をしていく上でいくつか問題もある。ドライバーを入れ替えて元に戻すのは合理的ではないと思う」と説明した。(c)AFP/Tim COLLINGS