【9月11日 AFP】米国内のレコードの売り上げが30年以上ぶりにCDを上回ったことが、全米レコード協会(RIAA)が10日に公表した報告で明らかになった。

【写真】米NYの音楽ライブラリー「アーカイブ・オブ・コンテンポラリー・ミュージック」

 今年上半期のレコードの売上額は2億3210万ドル(約246億円)と、CDの売上額1億2990万ドル(約138億円)を大きく上回った。

 レコードの売り上げは物理的な媒体全体の62%を占めたが、物理的な媒体全体の売り上げは前年同期比23%減だった。RIAAはこれについて、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって、販売店が閉鎖されたためとしている。

 レコード人気は、収集家やA面B面を懐かしむ流行に敏感な層によって復活していたが、今回レコードの売り上げがCDを上回ったことは、レコードにとって転機となったといえる。

 だが、レコード市場はいまでもニッチなままだ。RIAAによると、今年上半期の収入の85%がストリーミングによるもので、前年同期比12%増の48億ドル(約5094億円)に上った。定額制(サブスクリプション)サービスの利用者増加が一因だという。

 スポティファイ(Spotify)やアップルミュージック(Apple Music)、アマゾン(Amazon)などの定額制サービスの利用者数は、前年同期比24%増の7200万人だった。(c)AFP