【9月11日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)の女子シングルスで準決勝敗退となり、またしても四大大会(グランドスラム)歴代最多タイとなるシングルス通算24勝目を逃した大会第3シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)だが、すぐに立ち直り、今月行われる全仏オープン(French Open 2020)で再挑戦する意思を示した。

 セレーナは10日に行われた準決勝の第1セットを6-1で先取したが、元世界女王のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)にその後の2セットを3-6、3-6で奪われ、決勝を前に大会から姿を消した。

 フルセットの激しい試合を終え疲れ切った様子のセレーナは、報道陣に「当然がっかりしているけれど、同時にきょうはできることをやったと思う」「他の競った試合の時はもっとうまくできたはずと感じることもあるが、きょうは力を出し切った」とコメントした。

 娘アレクシス・オリンピア(Alexis Olympia)ちゃんを妊娠中に出場した2017年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2017)でグランドスラム23勝目を挙げてから、セレーナは3年以上も四大大会のタイトルに見放されている。

 その後もグランドスラムで4度の決勝進出を果たすなど、あと一歩というところまで迫るものの優勝には届いておらず、マーガレット・コート(Margaret Court)氏の通算24勝にあと1勝という状態が続いている。

 今回の全米オープンは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を理由に多くのトップ選手が欠場し、38歳になったセレーナにとって絶好の機会になると多くの解説者は示唆していたが、復活を果たしたアザレンカに逆転負けを喫し、決勝の前のハードルでつまずく結果となった。

 今大会ではクリス・エバート(Chris Evert)氏の6回を抜き、オープン化以降の全米オープンの優勝回数で単独トップに躍り出る可能性もあった。

 セレーナは今週、開幕が今月21日に延期となった全仏オープンでプレーするかは決めかねていると明かしており、出場するかどうかは未定となっている。

 全仏オープンは一部観客を入れて開催されることが決定しており、過去に肺血栓塞栓症を患った経験があるセレーナは、安全面のプロトコルに関して主催者と話し合いたいと述べていた。また、同大会のトーナメントディレクターが、全選手は「例外なく」大会側が指定した二つのホテルに宿泊しなければならないと発表したことを受け、仏パリ市内にある自身のアパートに滞在できることを願っていると語っていた。

 それでも全仏オープンで自身4度目の優勝を目指すかと問われたセレーナは試合後、「ええ。間違いなくパリには行く」と答えた。(c)AFP