【9月10日 AFP】スリランカ海軍は10日、同国沖で火災を起こした大型タンカーのサルベージ作業を行うため、国際専門家チームが乗り込んだと発表した。同船からはディーゼル燃料がインド洋に流出しており、消防隊が食い止めを図っている。

 パナマ船籍の大型タンカー「ニュー・ダイヤモンド(New Diamond)」で1週間燃え続いた火は、9日になってようやく消し止められた。当局者らは、積んでいた27万トンの原油に影響はないとしているが、漏れ出したディーゼル燃料の大きな油膜が、今も拡大を続けている。

 海軍は「ここからどうしていくかについては、所有者らが判断することになる」とした上で、オランダのサルベージ大手SMITが手配した強力なタグボートが10日、シンガポールから到着したと明らかにした。

 SMITによるサルベージ計画は現時点では不明だが、スリランカ当局は同社に対し、自国の領海の外へえい航するよう求めている。

 ニュー・ダイヤモンドは先週、インド北東部のパラディプ(Paradip)港に向かう途中、スリランカ沖で救難信号を発信。乗組員のうち、フィリピン人1人がボイラーの爆発で死亡し、残る22人は救出されている。(c)AFP