【9月8日 AFP】フランス検察当局は8日、同国で相次いでいる馬の生殖器などの切断事件に関連して逮捕していた男性(50)を釈放したと発表した。

 同国では、中部ヨンヌ(Yonne)県の厩舎(きゅうしゃ)を襲い、複数の馬の体の部位を切断した疑いが持たれている容疑者2人のうちの1人のCG画像が出回っており、男性は7日に逮捕されていた。

 しかし同県サンス(Sens)の検察官がAFPに明らかにしたところによると、目撃者への聞き込みや携帯電話の記録に基づく三角測量、行動の照合を行った結果、男性は事件とは無関係であることが確認されたという。

 同検察官は、男性は「当初から容疑を否認しており、アリバイの裏付けも取れた」としている。男性は、過去に隣国ドイツで動物を襲撃したことが分かっているものの、フランスでは薬物絡みの前科しか記録されていなかった。

 フランスでは、耳や生殖器などが切り落とされたり、体を切りつけられたりした馬がこれまでに約20頭に上っており、悪魔崇拝やインターネット上のカルト的行為を動機としているとの臆測が広まっている。

 憲兵隊は、事件と関係している可能性がある事例計150件について調査中と明かす一方で、すべてにつながりがあるとは限らないとしている。(c)AFP