ジャーナリスト39人とENGINE編集部員6名、計45人が、雑誌が創刊した2000年からの20年間で「一度は手に入れたい」クルマ20台を選び順位をつけた。選んだ20台についてと、「20年間のクルマをどう見てきて、この1台はどういう基準で選んだのか?」というテーマに答えてもらった。

■齋藤浩之(エンジン編集部)のいま乗っておきたい20台!

今でも欲しいクルマ

HOT100ではずっと、自分に買うことができるかどうかはさておいて、心底欲しい、そのクルマが手元にある暮らしをしてみたいと思えるクルマをと選び続けてきた。だから今回も、客観的にどういう意味をもっていたか云々には関係なく、あくまでも自分が今でも欲しいと思う、一緒に暮らしてみたいと思うクルマを20台選んだ。もちろん、懐の関係で買えないクルマの方が多いのだけれど。

1位 ルノー・カングー(初代)

優れてよくできた商用車を上手く転用すると、実用乗用車としても優れたものになるということを実証してみせた1台。優れた居住性と乗り心地、高い直進安定性と高速巡航性能、堅実なハンドリング性能、いまなお理想の実用車。

2位 アルファ・ロメオ・ジュリア

2輪駆動モデルであればどの仕様を選んでも素晴らしいジュリア。なかでも4気筒ディーゼルを積んだスーパーは、僕にとってはベストの4ドア・サルーンだ。ディーゼルであってもスポーツ・セダンは成立する。燃費も望外に良い。

3位 ポルシェ・ケイマン(981)

2.7Lの6気筒自然吸気エンジンを積んだ素のケイマン。脚もタイヤも標準仕様のままで、6段マニュアル・ギアボックス付きの1台。爽やかに軽やかに走り、全開感も無理なく味わえる。僕には正に史上最高のポルシェだった。

4位 BMWアルピナD3(E90)

ディーゼルを忘れさせる良く回る4気筒高出力ディーゼル・エンジン。融通無碍のハンドリング性能。素晴らしい感触のステアリング。

5位 フォード・フィエスタ(4代目)

とても1.0Lとは思えないようなパワフルで扱い易い3気筒ターボ過給エンジンとデュアル・クラッチ式6段自動MTは、いまでも魅力的だ。

6位 アウディA1

3気筒1.0Lターボと7段自動MTを積んだ素のトリムの5ドア仕様は、ここ10年ほどに限れば、最良のスモール・カーだと今なお思う。

7位 マツダ・アクセラ(3代目)

モデル・ライフ終盤に加わった1.5Lターボ過給ディーゼルを積んだモデルがベスト。一時期、これの5ドアの購入を真剣に考えていた。

8位 マツダ・アテンザ(3代目)

初期型で体験したターボ過給2.2LディーゼルのMT仕様が素晴らしかった。これなら自分用に欲しいとすら思った。AT仕様のデキもいい。

9位 アルピーヌA110

僕の知る限り、史上最も完成度の高い4気筒ミドシップ・エンジン・スポーツカー。ライトウェイト感覚横溢の爽快感はやみつきになる。

10位 クライスラー・イプシロン

これも買う寸前までいった1台。ツインエア2気筒エンジンで乗るならコレと思っていた。パンダと違い、装備が充実しているのが現実的。

11位 ロータス・エリーゼ(3代目)

いささかスパルタンなスタイルではあるものの、ライトウェイト・スポーツカーのひとつの理想がここに。ハンドリング性能もいまや欠点なし。

12位 フィアット 500

スタイルとしてのフィアット500ではなく、ツインエア2気筒エンジンが、僕にとっては魅力の核。たかが0.9Lとは侮れない動力性能も。

13位 フェラーリ GTC4ルッソ/GTC4ルッソT

自然吸気12気筒エンジンの快感。先進的4輪駆動がもたらす全天候対応の走破性能。そして、完全な4座空間。フェラーリならではの1台。

14位 フェラーリ 458

突き抜けるようにトップエンドまで回る超高回転型自然吸気の90度クランクV8は、フェラーリが物した市販車用エンジンのベストのひとつ。

15位 フェラーリ F12ベルリネッタ

パワートレインの搭載方法を改めた結果実現された、安心感のある操安性でV12の魅力輝く。

16位 マクラーレン 720

かつて体験したクルマのなかで、サーキット走行が最も楽しかった1台。これぞマクラーレン。

17位 ポルシェ 911(997後期型)

996型以来の基本設計が遂に完成をみた1台。新開発の直噴自然吸気エンジンも素晴らしかった。

18位 ポルシェ 911(991後期型)

僕にとっての“最良のポルシェは最新のポルシェ”がターボ・エンジンを得たカレラ4だった。

19位 日産GT-R

水野主査時代に登場したV-Specモデルの徹底した硬派ぶりが今も忘れられない。野武士の如し。

20位 マツダ・ロードスター(ND)

原点回帰でライトウェイト(車重1t)を柱に据え、最新技術でそれを実現した潔さが、魅力の核。

文=齋藤浩之(ENGINE編集部)

(ENGINE2020年9・10月合併号)