【9月8日 People’s Daily】中国商務部のデータによれば、中国の7月の実行ベース外資導入額は前年同月比15.8%増となった。中国への投資に対する外国企業の心理が好転していることが示された。現在、新型コロナウイルス感染症が世界中にまん延しており、海外投資は引き続き低迷している。そうしたなかでの外資導入額の増大だけに、とりわけすばらしい。

 外資導入額が増えたのは、中国経済の粘り強さ、潜在力による。

「100メートル歩けば、コンビニがある。買い物はとても便利」。重慶市(Chongqing)渝中区(Yuzhong)の住民、黄賀(Huang He)さんはコンビニのローソンで買い物の支払いをしながら、記者にこう述べた。7月15日だけで重慶でローソンの支店3店がオープンした。

 中国経済は現在、好転している。社会消費品小売総額の減少幅は明らかに縮小しており、実物商品のオンライン小売額はかなり高い増加率を示している。7月の製造業購買担当者指数は51.1%で、前月より0.2ポイント上がった。中国は依然として外資にとって有望な投資対象だ。

 外資導入額が増えたのは、全方位開放によって外資にとっての魅力が増大したためでもある。

 今年に入って中国は引き続き世界に対し、実際の行動で対外開放の断固たる決意を伝えた。海南自由貿易港の建設を推進し、オンラインの広州交易会を開催、第3回国際輸入博覧会の開催準備を進めており、中国は全世界の企業にとって投資の好適地になっていた。

 外資導入額が増加した理由はもう一つある。ビジネス環境の改善だ。

「どうなるのかと私たちは心配していたが、登記手続きは円滑に完了した」と語るのはシンガポールの蘇州奥立登科技有限公司の畢徳君(Bi Dejun)副社長。新型コロナ禍で外国籍の責任者が中国に入国できず、登記できなくなっていたが、蘇州工業園区は中国銀行のシンガポール支店と協力、申請書類などを審査。オンラインで登記を実現した。

 中国は近年、市場化、法治化、国際化されたビジネス環境を積極的に構築してきた。

 中国は今年6月、2020年版の外商投資ネガティブリスト(投資が制限される項目の表)と自由貿易試験区ネガティブリストを発表した。2019年版と比べると、前者は40項目から33項目に、後者は37項目から30項目に減少した。(c)People's Daily/AFPBB News