【9月8日 AFP】イタリアで殺人罪で終身刑を受け、許可を受けての外出中に少なくとも2度逃走している受刑者が、同じ手口で3度目とみられる逃走を果たした。警察労働組合ESポリツィア(ES Polizia)が7日、明らかにした。

「ジョニー・ザ・ジプシー(Johnny the Gypsy)」の異名で知られるジュゼッペ・マスティーニ(Giuseppe Mastini)受刑者(60)は、サルデーニャ(Sardinia)島にある厳重警備下の刑務所で服役していたが、許可を得ての外出の際に行方をくらまし、帰還予定の5日になっても刑務所に戻らなかった。現在、警察が行方を追っている。

 伊通信社ANSAによると、北部ベルガモ(Bergamo)生まれのマスティーニ受刑者は1970年代に家族で首都ローマに移住。11歳の時に初めて殺人を犯した。1度目の脱獄は1987年で、このときも外出の際に刑務所に戻らなかった。

 2年にわたって逃走を続けたマスティーニ受刑者はその間、強盗を繰り返し、警官1人を殺害、もう1人を負傷させている他、幼い少女1人を人質にとったこともある。

 その後、再び逮捕され、投獄されたマスティーニ受刑者は2014年にも外出を許可されている。ESポリツィアによるとこのときは多くの「違法行為」があったが、逃走したかどうかは定かでない。だが、2017年の外出の際には前々回、そして今回と同じ手口で逃走している。(c)AFP