【9月7日 AFP】ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は6日、第9ステージ(ポーからラランス、153キロメートル)が行われ、UTE(UAE TEAM EMIRATES)のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar)がステージ優勝を飾ると、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)が総合首位に浮上し、スロベニア勢がこの日の栄冠を手にした。

 総合首位でこの日を迎えたミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)は、マイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を守るべく勇敢に戦いを挑んだが、平均勾配12パーセントという最後の登り坂で徐々に引き離された。

 今季好調で、大会前の優勝候補に挙げられていたログリッチはこの日は2位でフィニッシュ。前年王者で、総合2位につけるイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)に21秒の差をつけた。

 ポガチャルは、ログリッチと今ステージでペースをつくったチームサンウェブ(Team Sunweb)のマルク・ヒルシ(Marc Hirschi、スイス)をゴールライン上で抑えて初のツール区間優勝をもぎ取った必死のスプリントについてはあまり覚えていないと語り、「できるだけタイムを稼ぎたかった」「ステージ優勝での10秒のボーナスタイムをスプリントで取ったのはすごいけれど、何が起きたのか覚えていないんだ」と振り返った。

 大会序盤でタイムを失っていたポガチャルだったが、これでログリッチとの差は44秒に縮まっている。

 また21歳のポガチャルは、勝利を逃した30歳の同胞について「彼は前にも勝っているし、またいつか勝つだろう。僕と彼は、スロベニアにとって素晴らしいことを達成できる」と続けた。

 7日は今大会初の休養日を迎えるが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査の結果を緊張しながら待つことになる。仮にチーム内で2件の陽性反応が検出された場合、そのチームは出場停止となる。(c)AFP/Damian MCCALL