■消費者信頼感

 北欧4か国(ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、デンマーク)の経済は第2四半期、それぞれ前年比6.3~8.2%減の「歴史的」縮小に見舞われた。

 だが、EU統計局(Eurostat、ユーロスタット)によると、北欧からは唯一フィンランドが加盟する欧州連合(EU)諸国の国内総生産(GDP)は全体で15%減少している。とりわけフランス、イタリア、スペインの激しい落ち込みが重圧となっている。

 なぜこのような大きな違いが生じているのか。

 経済専門家らによると北欧は長年、堅固な福祉国家、堅実な公共財政、在宅勤務を容易にする強固なオンライン文化、そして大規模な公共部門の恩恵を受けており、そのすべてが新型コロナ流行による打撃を抑える助けとなっている。

 コロナ危機の前から確立していたセーフティーネット(安全策)と比較的安定した雇用のおかげで、家庭は自信を持って消費を続けられる。

 ノルウェーの銀行、DNBマーケッツ(DNB Markets)のチーフエコノミスト、シャスティ・ハウグラン(Kjersti Haugland)氏は「北欧諸国の人々は、経済が壊滅的な状況に陥るかもしれないと感じたことがない」ため、「恐怖に打ち負かされたことが一切ない」という。

 例えばノルウェー人は、自宅待機や外出制限で生まれた時間を利用して、家の改修や健康維持にいそしんだ。感染拡大のピーク時には、建築資材や自転車、ハイキングやスポーツ衣料の売り上げが急上昇したという。

■観光業に影響ほぼなし

 コロナ危機によって欧州で大きな打撃を受けた業界の一つ、観光業でも北欧諸国の被害は大きくない。

 唯一の例外は、第2四半期にGDPが9.3%縮小したアイスランドだ。北欧系銀行「スウェドバンク(Swedbank)」のエコノミスト、アンドレアス・バルストロム(Andreas Wallstrom)氏は「四半期ごとの数字が上下しやすい、非常に小さな経済国」だと語る。

 昨年時点でアイスランド経済の8%を占める観光業の不況は、その痕跡を残すと思われる。今年、同国のGDPは8.4%縮小すると予測されている。その数字は、経済学者らが3.5~5%の縮小を予測した他の北欧諸国に比べるとかなり大きいが、それでもユーロ圏で予測される落ち込みの半分に満たない。(c)AFP/Hélène DAUSCHY with AFP Scandinavian bureaus