【9月7日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するレーシングポイント(Racing Point)は6日、昨季優勝したメルセデスAMG(Mercedes AMG)のマシンで使用されていたブレーキダクトを模倣し、F1規則に反したとして科された15ポイントのはく奪処分と40万ユーロ(約5000万円)の罰金に対する異議申し立てを取り下げた。

 レーシングポイントは、他チームのマシンの将来的ないかなる「リバースエンジニアリング」も阻む新たな規則で全チームと合意したことを受け、制裁を受け入れて、F1の広い利益のために前進することを決定したと述べた。

 発表文でレーシングポイントは「チーム間で合意された解決策を歓迎し、(F1を統括する)国際自動車連盟(FIA)がリステッドパーツと非リステッドパーツの規則を明確にしてくれたことを喜んでいる」「スチュワードと申し立て手続きに関わった全関係者は、規則に明確さが欠けていたこと、そしてわれわれが故意にこれを破ったわけではないことを認識している」と述べた。

 当初、2019年のメルセデスの「シルバーアロー」と酷似していることから、「ピンクメルセデス」とやゆされていたレーシングポイントのマシンの品位やオリジナル性に対して疑問を呈したルノー(Renault)が抗議を主導していた。

 スチュワードの裁定が発表された後、ルノーやフェラーリ(Ferrari)、ウィリアムズ(Williams)、マクラーレン(McLaren)は制裁が甘すぎると主張して異議申し立てを行い、レーシングポイントも制裁が厳しいとしてこちらも異議を申し立てていた。(c)AFP