伊が「中国の植民地」に、極右党首 決断できない政府を批判
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【9月7日 AFP】イタリアの極右政党「同盟(League)」のマッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)書記長は6日、決断力に欠け、指針を示すことのできない政府によってイタリアが滅亡する恐れがあり、「中国の植民地」になりかねないと主張した。
サルビーニ氏は、シンクタンクのヨーロピアン・ハウス・アンブロセッティ(European House-Ambrosetti)が北部コモ(Como)湖で主催したフォーラムに参加。アリタリア航空(Alitalia)の再建問題や年金改革をはじめ、与党は過去1年間、「すべてを妨げ、すべてに異議を唱えた」と述べた。
元外相であるサルビーニ氏は、ポピュリストの新興組織「五つ星運動(M5S)」と中道左派の「民主党(PD)」から成る連立政権は行き詰まっており、イタリアが自国の未来を決め始める時が来たと主張した。
サルビーニ氏は今月に7州での地方選を控える中、自身が率いる「同盟」がイタリアに「確実性と未来」をもたらそうとしているとして、「われわれはイタリアを功績と競争に基づいたより進歩的で、有力な国に変えることを望んでいる」と訴えた。
さらに、「イタリアが欧州において、中国の植民地、そして中国独裁政権のトロイ(Trojan)の木馬と見なされるのは容認できない」と述べた。
多くの欧州連合(EU)加盟国と異なり、イタリアは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)や、米主導による第5世代(5G)移動通信網からの中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)排除をめぐる緊張にもかかわらず、中国と良好な関係を維持しようと苦心してきた。
サルビーニ氏は、「機密に関わるインフラへの中国からの投資は1ユーロ残らず分析し、場合によっては阻止しなければならない」と主張した。(c)AFP