【9月5日 AFP】フランスプロサッカーリーグ機構(LFP)は4日、同国リーグ1とリーグ2における新型コロナウイルスの感染防止プロトコルを緩和し、仮に選手10人の陽性が判明したクラブであっても試合に臨むことを認めると発表した。

 LFPは今回の決定について、「公衆当局と連携」した上で「クラブ側からの要請」に応じたものと説明した。これまでは、8日間連続で4人以上の陽性者が出た場合は試合が延期されていたが、新しいプロトコルではGK1人を含めて登録選手30人のうち20人が陰性であれば、試合が可能となる。

 また、変更は即時に適用されるとしており、各クラブからの重圧と「第2節までの試合のフィードバック」を受けて、2日に理事会が変更を決めたことも明らかにされた。

 LFPは今季、スペインの大手メディア企業メディアプロ(Mediapro)社とシーズン総額12億5000万ユーロ(約1572億円)で放映契約を結んでいる。リーグ1のあるクラブの会長は、AFPの取材に対して匿名を条件に、「プレーしないというのは論外だ。試合を行わなければ、テレビ収入が危機にさらされる」とすると、「メディアプロは、これまで試合が延期されたり主要試合が放送できなかったりして、1か月をふいにした」「彼らは怒りを募らせるだろう」と語った。

 今季のリーグ1はこれまで、オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)の選手4人以上が陽性となり、サンテティエンヌ(AS Saint-Etienne)とのシーズン開幕戦が延期された。

 さらに、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)は、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)決勝に勝ち残ってランス(RC Lens)戦がすでに10日に延期されていたが、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)を含む6人に陽性反応が出て、この試合の開催が危ぶまれている。(c)AFP