【9月4日 AFP】米交流サイト(SNS)大手フェイスブック(Facebook)は3日、11月3日に行われる米大統領選挙直前の1週間はサイト上に新たな政治広告を掲載しない方針を表明した。同社の誤情報対策としてはこれまでで最も徹底した措置の一つ。マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)は、選挙後に「騒乱が生じる恐れ」があると警鐘を鳴らした。

 フェイスブックはさらに、公式開票結果の発表前に出される勝利宣言のファクトチェック(事実検証)を行うと言明。最終結果が出る前に候補者が勝利宣言をした場合には「その陣営の投稿にはラベル付けをし、人々が公式結果の方をみるように誘導する」と説明した。

 また、選挙結果の正当性に異議を唱えたり、「合法的な投票方法」が不正につながると主張したりする投稿にはすべて、「情報を提供するラベルを付ける」とした。

 2016年の大統領選では、フェイスブック上でロシア工作員らが偽情報を拡散し、陰謀説を広めたり、投票をしないよう促したりする問題が発生。フェイスブックはこうした行為を制限できなかったことから、広く批判を受けてきた。

 選挙候補者による情報発信について、ザッカーバーグ氏は長い間、干渉を避ける方針を維持。3日の発表でも「私は概して、悪い言論への最善の対抗手段は言論を増やすことだと思っている」と表明した。

 一方、投票日直前の広告には新たな方針が必要だとし、「選挙直前には新たな主張を否定するための十分な時間がない可能性がある」と説明した。(c)AFP/Glenn CHAPMAN