【9月4日 AFP】米フロリダ州にある文豪アーネスト・ヘミングウェー(Ernest Hemingway)の博物館は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行を受けて外国からの観光客が激減しており、生き残りに苦しんでいる。大半の職員も解雇されたが、今も地元住民を引き付けてやまないものが一つある──それはここに暮らす6本指の猫たちだ。

【特集】猫、猫、猫だらけ

 フロリダキーズ諸島(Florida Keys)のキーウェスト(Key West)にある同館は、かつてヘミングウェーが暮らした邸宅。同市は、マイアミよりもキューバの首都ハバナに近い。

 ヘミングウェーの1961年の死去後に博物館に生まれ変わり、同市有数の観光名所となった。

 ここには、6本指の猫が多数暮らしている。ヘミングウェーが何十年も前にプレゼントとして受け取った、遺伝子変異で指が6本あった猫の子孫たちだ。

 館長は、1954年にノーベル文学賞(Nobel Prize in Literature)を受賞したヘミングウェーについて「特に米国では、以前ほど教わることがなくなった」としており、そのため「この猫たちの方が少し人気が高いようだ」と話している。

 同館に残った職員らは、ガイドツアーの実施と、この猫たちの世話とを分担して行っている。

「開館し続けるつもりでいる」と述べた館長は、「特に、この猫たち全員がちゃんと面倒を見てもらえるようにしないと」と語った。(c)AFP/Leila MACOR