【9月2日 AFP】メラニア・トランプ(Melania Trump)米大統領夫人(50)と、義理の娘に当たるイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)氏(38)の冷たい関係が書かれた、夫人の元顧問による回顧録が1日に出版され、大統領の家族内の確執をめぐるゴシップに拍車がかかっている。

 著者のステファニー・ウィンストン・ウォルコフ(Stephanie Winston Wolkoff)氏はメラニア夫人の友人で、2018年まで顧問を務めていた。ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の就任式のプロデュースでも重要な役割を果たしたが、就任式に膨大な費用がかかったことを暴露し、疎遠となった。

Melania and Me: The Rise and Fall of My Friendship With the First Lady(メラニアと私─大統領夫人との友情の浮き沈み)」と題した351ページに及ぶ回顧録は、元モデルでスロベニア出身のメラニア夫人について、知られていない側面を照らし出している。

 メラニア夫人はしばしば謎めいた人物と評されてきた。ソーシャルメディアでは「メラニアを自由に(#FreeMelania)」というハッシュタグがあり、気難しい夫の犠牲者というイメージで語られている。

 ファッション誌ヴォーグ(Vogue)の元イベント・オーガナイザーだったウォルコフ氏は、メラニア氏を攻撃的な人物としている。特に、ウォルコフ氏とメラニア夫人が分刻みで就任式の演出を練り、イヴァンカ氏が重要な写真に写り込まないよう考えつくした様子を詳細につづっている。

 また、メラニア夫人はイヴァンカ氏に「お姫様」というあだ名を付け、イヴァンカ氏と夫のジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)大統領上級顧問を「ヘビ」と呼んでいたという。

 メラニア夫人は2018年、米メキシコ国境地帯の幼い移民たちを電撃訪問した際に着用していたジャケットに「I REALLY DON'T CARE, DO U?(私はどうでもいい。あなたは?)」とプリントされていたことが波紋を呼んだ。回顧録ではメラニア夫人のこの行動が、ホワイトハウス(White House)の決定に一定の影響を与えたと示唆している。

 メラニア夫人の広報責任者ステファニー・グリシャム(Stephanie Grisham)氏は、大統領の敵に仲間入りしたウォルコフ氏が回顧録を通じて「自分を完全に美化」して、仕返ししようとしているだけだと述べた。

 だが、11月の大統領選が近づいており、回顧録は人気となっているようだ。「メラニアと私」は1日、米ネット通販大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の書籍売り上げで4位に入った。(c)AFP