【9月2日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)は1日、女子シングルス1回戦が行われ、大会第3シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は7-5、6-3で世界ランキング96位のクリスティ・アーン(Kristie Ahn、米国)を撃破。今までとは異なる無観客の大会初戦を突破した。

 なかなか手の届かない四大大会(グランドスラム)シングルス24勝目を目指すセレーナは、開幕のサービスゲームを落としながらもそこから立ち直り、人種差別抗議運動「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」をたたえる黒人アーティストの作品が展示されたほぼ無人のアーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)で勝利を収めた。

 セレーナは「プレー内容にかかわらず、全てのポイントで戦えたのが本当にうれしい」と話し、ストレートで勝ったのは「90年代以来」のような気がすると冗談を飛ばした。

 セレーナは長女を身ごもったままグランドスラム23勝目を挙げた全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2017)以来、四大大会のタイトルからは3年以上も遠ざかっている。その間、決勝には4回進出したが優勝には手が届かなかった。

 しかし今大会は、世界ランク1位のアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)や2位のシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)、昨年セレーナを破って優勝したビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu、カナダ)ら複数の有力選手がけがや新型コロナウイルスへの不安から欠場しており、セレーナにとってはマーガレット・コート(Margaret Court)氏の24勝に並ぶ絶好のチャンスが訪れている。

 その他の試合では、グランドスラム2勝を挙げている第10シードのガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)が6-4、6-4のストレートで日比野菜緒(Nao Hibino)を下して2回戦進出を決め、同日ホジキンリンパ腫を明かした同胞のカルラ・スアレス・ナバロ(Carla Suarez Navarro)に勝利をささげた。

 第9シードのジョアンナ・コンタ(Johanna Konta)は7-6(9-7)、6-1でヘザー・ワトソン(Heather Watson)との英国勢対決に勝利。第2シードのソフィア・ケニン(Sofia Kenin、米国)は6-2、6-2でヤニナ・ウィックマイヤー(Yanina Wickmayer、ベルギー)に快勝し、わずか1時間強で1回戦を突破した。(c)AFP/Peter HUTCHISON