モーリシャス沖で重油回収に当たる船同士が衝突、2人死亡
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【9月1日 AFP】モーリシャスのプラビン・ジャグナット(Pravind Jugnauth)首相は1日、同国沖で日本の貨物船から大量流出した重油の回収に当たっていたタグボートが小型の荷船と衝突し、船員2人が死亡、2人が行方不明になっていると発表した。
衝突は8月31日夜、7月下旬に貨物船「わかしお(MV Wakashio)」が座礁し1000トン以上の重油が流出したモーリシャス北東沖の海域から戻る船同士で発生。行方不明の船員2人の捜索が続いている。
荷船の運航業者によると、同船は無人で、タグボートがこれを引いていた。重油流出現場から岸に戻っていたところ、2隻は衝突したという。
モーリシャス港湾局は、タグボートに乗っていた8人は船を離れたと明かした。衝突発生当時、海は荒れていたという。また関係者らは、船員4人は救出されて岸に運ばれたと話している。
ジャグナット首相は、タグボートは燃料を運んでいたが「漏出の恐れはない」と説明。事故の捜査を約束した。
わかしおの重油流出事故は、モーリシャス経済を支える海洋保護区の生態系に甚大な被害をもたらし、ジャグナット政権による対応への怒りが噴出している。
週末には首都ポートルイスで抗議活動が行われ、政府の回答を求める推定7万5000人が参加。過去40年間で最大規模のデモとなった。(c)AFP