【9月1日 AFP】ジンバブエ政府は先月31日、白人の元農業経営者らに対し、20年前の土地改革で接収された農地を返還すると提案した。

 政府は約1か月前、2000年に当時のロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領政権によって農地を接収された白人農業経営者らに対し、米ドルで補償金35億ドル(約3700億円)を支払うことで合意した。

 ムガベ前大統領は、白人の大規模農業経営者4500人から4000か所超の農場を強制収用し、土地を所有していない黒人に再分配した。

 ジンバブエのムトゥリ・ヌーベ(Mthuli Ncube)財務相とアンクシャス・マスカ(Anxious Masuka)土地相は31日、農地を失ったジンバブエ国民と外国人は「再分配のために強制収用された農地の所有権の返還」を申請できると発表した。

 この共同発表によると、「土地が返還可能な状態ならば、政府は返還申請を承諾する」という。

 両大臣は、元所有者らが土地の「所有権を取り戻す」ために、政府は現在農場を所有する黒人農家への再分配の申し出を取り消し、「ほかの場所で代わりとなる土地を提供する」と発表した。

 政府はまた、「元農業経営者が接収された農地の所有権を取り戻すか、政府による土地返還の申し出を受け入れる場合、これは完全かつ最終的な解決となる」と述べた。(c)AFP