【9月1日 AFP】ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は31日、第3ステージ(ニースからシストロン、198キロメートル)が行われ、最後のスプリントで圧倒的なスピードを見せつけたロット・ソウダル(Lotto Soudal)のカレブ・ユアン(Caleb Ewan、オーストラリア)が、ドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のサム・ベネット(Sam Bennett、アイルランド)を追い抜きステージ優勝を果たした。

 総合順位では、クイックステップのジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe、フランス)がマイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を維持している。

 昨年のツールで3勝を挙げた26歳のユアンだが、今大会では落車が続出した第1ステージで転倒し出遅れていた。

 ポケットロケットの愛称で知られる身長わずか165センチのユアンは、ゴール直前で機会をうかがうとベネットを追い抜き、南仏ニース(Nice)にあるサッカースタジアムからプロバンス(Provence)地方の丘陵都市シストロン(Sisteron)までの198キロにわたるレースを制した。

 フィリップ・ジルベール(Philippe Gilbert、ベルギー)の骨折とヨーン・デーゲンコルプ(John Degenkolb、ドイツ)のタイムアウトで、初日を終えた時点でメンバーが8人から6人に減ったロット・ソウダルにとって、絶好のタイミングで勝利を挙げたことは2倍の後押しとなった。

 また、コフィディス(Cofidis, Solutions Credits)のアントニー・ペレス(Anthony Perez、フランス)は、チームカーと衝突して肩を骨折。同選手はリタイアを強いられ、この件については現在調査が進められている。

 しかし驚くべきことに、連日多くの落車が発生しているにもかかわらず、176人が出走したここまでのツールでリタイアした選手はわずか4人となっている。(c)AFP/Damian MCCALL