■氷山の一角

 ケニアは長年、十代の高い妊娠率の問題に取り組んできた。

 先月、3月から5月までのロックダウン(都市封鎖)中に、数千人の少女が妊娠していることを示す保健省の文書がリークされ、ソーシャルメディアで激しい議論を呼んだ。

 同省データ部門による数値では、妊娠した少女はナイロビだけで5000人にのぼり、そのうち10歳から14歳が500人強を占めている。

 生殖に関する権利センター(Centre for Reproductive Rights)のイブリン・オポンド(Evelyne Opondo)アフリカ地域担当シニアディレクターは、妊娠の増加とパンデミックを直接的に結びつけることはまだ「裏付けに乏しい」と説明した。

 しかし、少女たちの多くは妊娠中の適切なケアを求めようとしないことから、同氏はこの数字は「氷山の一角」にすぎないと考えている。

 オポンド氏は、少女たちが何もせず自宅にいたり、「生きる延びるために関係を持ったり」していたことが原因で、十代の妊娠がパンデミック中に増加した可能性があると考えている。

 一部の子どもたちにとって昼食や生理用ナプキンが無料で手に入る場所でもあった学校は、少なくとも2021年まで閉鎖される見込みだ。

「ですから若い少女たちは、生理用ナプキンを買うこづかいをくれる男性に頼るのです」とオポンド氏は指摘する。