【8月29日 AFP】中国で、新型コロナウイルス関連の逮捕者が1月以降、5800人近くに上ることが分かった。中国最高人民検察院が明らかにした。容疑は医療従事者を殺害した、医療機器の欠陥品を販売した、移動歴を偽ったなど、多岐に及んでいる。

 ある逮捕者は、買い物客として訪れたスーパーマーケットで、マスクを着用するよう注意してきた別の客を撲殺した。

 別の逮捕者は、医療従事者を故意に車ではねたり、検温中の検査官を短刀で刺したりしたほか、新型ウイルス患者を支援する寄付金を横領した、医療機器の不良品を販売した、移動歴や健康状態について虚偽の報告を行ったといった逮捕事例がある。

 中国最高人民検察院は27日、「1月から7月までに5797人を逮捕し、6755人を起訴した」と発表。ただし、現在も勾留されている者や、裁判で判決を言い渡した者の数については明らかにしていない。

 中国は、厳格なロックダウン(都市封鎖)や、新型ウイルス感染者との積極的な接触追跡、地域における緊密な監視システムを導入して、新規感染の拡大をほぼ抑え込んだ。

 またユーザーの居場所を特定して感染疑い例を直ちに突き止めるスマートフォンアプリなどを展開。

 さらにスーパーマーケットや映画館、公共交通機関でのマスク着用を義務付けており、多くの市民は新型ウイルスの感染対策として、屋外でもマスクを身に着けている。(c)AFP