【8月29日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)は28日、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)との契約が終了したDFチアゴ・シウバ(Thiago Silva)をフリートランスファーで獲得した。フランク・ランパード(Frank Lampard)監督が率いるチームの改革が加速している。

 1年間の延長オプションが付いた1年契約に合意した35歳のシウバは、「チェルシーに加われてとてもうれしい。来季からフランク・ランパードのエキサイティングな布陣の一員になれることを喜んでいる。自分は勝利を目指してここに来た」「チェルシーファンの皆さん、近いうちに会いましょう。スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)で間もなくプレーするのを楽しみにしている」と語った。

 前週ポルトガルの首都リスボンで開催された欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)決勝で、PSGはドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に0-1で敗れ、8年に及ぶシウバのパリでの時間は終わりを迎えた。

 チェルシーは、まだピークを迎える前の若手選手との大型契約に集中するのが補強戦略だが、今回はそこから脱却してシウバを獲得。19-20シーズンのチェルシーは、リーグトップ10のチームで最も失点が多く、ランパード監督はすぐさまディフェンスの補強に動いた。シウバは主将を務めたPSGでリーグ1のタイトルを7度獲得しており、チェルシーの守備陣の要としてチームに経験とリーダーシップをもたらすことが期待される。

 昨季のリーグ戦では王者リバプール(Liverpool FC)に勝ち点33差をつけられて4位に終わり、FAカップ(FA Cup 2019-20)決勝でもアーセナル(Arsenal)に敗れたチェルシーは現在、ランパード監督がチームの立て直しを図っており、シウバはそうした中で加わった直近の選手となった。

 ランパード監督はすでに、レスター・シティ(Leicester City)から左SBのベン・チルウェル(Ben Chilwell)を獲得しているほか、ドイツ・ブンデスリーガ1部のRBライプツィヒ(RB Leipzig)からFWティモ・ヴェルナー(Timo Werner)、オランダ1部・エールディビジのアヤックス(Ajax)からFWハキム・ツィエク(Hakim Ziyech)、そしてフランス・リーグ1のニース(OGC Nice)からマラン・サール(Malang Sarr)を補強している。

 また、ブンデスリーガ1部のバイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)に所属するカイ・ハヴァーツ(Kai Havertz)と9000万ポンド(約126億6000万円)で契約間近とみられており、実現した場合に今夏の移籍市場で費やした総額は、リーグ史上最高額の2億2300万ポンド(約313億7000万円)に上ることになる。(c)AFP