【8月29日 AFP】米大リーグ(MLB)、ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)とオークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)は28日、予定されていた試合を行わず、ホームプレートに「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」のTシャツを置き、1分間の黙とうをささげてから球場を後にした。

 MLBではこの日、1947年に同リーグにおいて黒人選手として初めて人種の壁を破ったジャッキー・ロビンソン(Jackie Robinson)氏をたたえる記念日を迎えた。そうした中で両チームが不開催を選んだのは、アフリカ系米国人のジェイコブ・ブレーク(Jacob Blake)さん(29)が警官に撃たれた事件が背景にある。

 この事件への抗議として米スポーツ界で最初に試合が延期されたのは、26日のプロバスケットボール(NBA)だった。選手たちが人種差別に抗議し、警察および刑事司法の改革を要求する中、その輪はMLB、メジャーリーグサッカー(MLS)、女子プロバスケットボール(WNBA)、北米アイスホッケーリーグ(NHL)に加えてテニスにも広がりをみせた。

 この日アストロズの本拠地ミニッツメイドパーク(Minute Maid Park)では、同球団とアスレチックスの選手、監督、そしてコーチ陣全員が、ロビンソン氏の背番号42を着用。選手たちは両打席に背番号42のユニホームを置いた後、整列して黙とうをささげ、それぞれのクラブハウスへ引き揚げていった。

 27日に7試合が延期となったMLBは、28日に14試合が予定通り行われた一方で、ミネソタ・ツインズ(Minnesota Twins)対デトロイト・タイガース(Detroit Tigers)のダブルヘッダーは雨天延期となった。(c)AFP