【8月29日 AFP】トルコでテロ組織に参加したとして有罪を宣告され、公正な裁判を求めてハンガーストライキをしていた女性弁護士が、スト開始から238日目に同国イスタンブール市内の病院で死亡した。

 27日夜に死亡した弁護士のエブル・ティムティク(Ebru Timtik)さんの友人らによると、死亡時の体重はわずか30キロだった。ティムティクさんの死亡を受け、同国野党や海外の弁護士協会、欧州連合(EU)からは批判の声が上がっている。

 友人によると、ティムティクさんは1978年生まれ。非合法な極左マルクス主義団体「革命人民解放党・戦線(DHKP/C)」と近い関係とされる「現代弁護士協会(CHD)」に所属していた。DHKP/Cは、トルコで死傷者を出した多くの襲撃事件について犯行声明を出している。

 イスタンブールの裁判所は2019年、ティムティクさんら18人の弁護士に対し、「テロ組織の設立と運営」をしたとして複数の刑を宣告した。

 ティムティクさんには13年6月の禁錮刑が言い渡され、これを受けて本人や他の弁護士らは今年2月、ハンガーストライキを開始した。

 イスタンブールの警察は28日、ティムティクさんの葬儀に集まった大勢の人に対し催涙弾を使用し、退散させた。(c)AFP/Luana SARMINI-BUONACCORSI