コロナ流行中に十代の妊娠が増加 自宅にいることが一因か ケニア
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【8月30日 AFP】16歳のリネットさんは恥ずかしそうに顔を隠しながら、ボソボソと手に向けてつぶやくように、ある若い男との出会い、男がリネットさんにフライドポテトを買い与え、お金もくれたこと、妊娠して捨てられ、以前よりもひどい貧困状態にあることなどを話した。
ケニアでは、リネットさんのような十代の少女が毎年何千人も妊娠している。専門家らによると、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)中、この傾向が悪化しているという。生活のために売春を余儀なくされる少女がいる一方、学校に行かず家にいるため性交渉の回数が増えた少女もいるからだ。
ケニアが3月にパンデミックに見舞われる直前、ブシア(Busia)西部で農業を営むリネットさんの両親は、学費が払えなくなったため、仕事を見つけるよう彼女をナイロビに行かせた。
リネットさんは姉と、唯一の稼ぎ手であるその夫、そして夫婦の幼い2人の子どもと共に、スラム街キベラ(Kibera)にあるトタンでできた小さな部屋に引っ越した。
食べるものも十分になかった。ボダボダ(boda-boda)と呼ばれるバイクタクシーを運転する22歳の口説き文句と、彼に差し出された「ぜいたく」はあらがえるものではなかった。
「彼はフライドポテトと靴を買ってくれて、お金もくれた」。そう話すリネットさんは妊娠4か月。鮮やかな花柄の服がきつくなってきている。