【8月28日 AFP】休暇先のギリシャで警官に暴行したとして、同国の裁判所から有罪判決を受けたサッカーイングランド代表DFのハリー・マグワイア(Harry Maguire)被告が27日、逮捕当時は命の危機を感じ、誘拐されたと思ったと明かした。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でキャプテンを務める27歳のマグワイア被告は、同国キクラデス諸島(Cyclades)のミコノス(Mykonos)島で逮捕されると、傷害や贈賄未遂、公務執行妨害、侮辱の罪で執行猶予付きの21月10日の禁錮刑を科された。

 しかし、マグワイア被告は英BBCに対し、身元を明かさなかったという私服警官たちは被告らが乗ったミニバスを路肩に止めさせると、自分たちを車から放り出し、脚を殴ってきたとコメント。さらに、男たちの正体が不明だったため、逃げようとしたと明かした。

 マグワイア被告は「彼らに何度も脚をぶたれた。パニック状態に陥ったし、恐怖だった。命の危機を感じた」と語った。また自身の「潔白は明らか」と述べ、警官を殴ったり、買収しようとしたりしたことを否定した。

「誰にもこうなってほしくない。世界有数のビッグクラブの一員であるがゆえに難しい状況になっているのは明らかであり、この件にファンとチームを巻き込んでしまったのは残念に思うが、僕は何も悪いことはしていない」「いつ、誰にでも起こり得る状況に自分がいると気づいた」

 マグワイア被告の法務チームは26日、今回の有罪判決に対して控訴したと明かしていた。ギリシャの法律では、控訴は当初の判決を無効にするため、完全な形で再審が行われる。

 マグワイア被告は25日、来月のUEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2020-21)に向けたイングランド代表メンバーに選出されていたが、逮捕されたことを受け、ギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督に招集を取り消された。(c)AFP