寧波市、「ちょっとした工夫で街角が華やぐ」運動 古い小区や裏路地に新たな息吹
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【8月27日 People’s Daily】色とりどりのアジサイが咲き乱れ、校門と車道を花々が隔て、道行く人に子どもたちの笑い声が聞こえてくる。街の中心部には住民たちが造り上げた共同花壇があり、人々は足を止めて見入っていた。
中国浙江省(Zhejiang)寧波市(Ningbo)鄞州区(Yinzhou)潜龍社区は創意工夫のちょっとした改革を経て、近年ますます周辺の市民から歓迎され、家を取り壊して去った近所の人まで写真を撮りに来るようになり、古い社区は装いを新たにした。
「私たちは毎日ここに集まって、料理を買ってきて座っておしゃべりをし、花をめでます」。潜龍社区の共同花壇の中で、78歳の孫阿毛(Sun Amao)さんはルリマツリの花に水をやっていた。近所の人々は自分の最も美しい盆栽、ダリア、バラ、アジサイなどを持ち寄って貢献している。200以上の鉢植えは工夫を凝らして配置され、住民はここを最も美しい一角と思っている。
寧波市は「ちょっとした工夫で街角が華やぐ」運動を実施しており、アートな創造力を刺激することで、老朽化した小区や裏路地、都市と農村の境界地域などの街角にちょっとした改造を加えて独自の景観へと変え、居住環境に清潔さと秩序を生み出し、街の空間を美化する。
「立夏や端午の節句の時、私たちはここに集まってチマキを作り、近所の人たちに配って味わいました。「共同花壇」があることで、みんなの生活はさらに味わい深いものになったのです」。孫阿毛さんは話す。
「ちょっとした工夫で街角が華やぐ」運動の推進にしたがって、多くの潜龍社区のような古いコミュニティーや裏路地には新たな息吹が吹き込まれている。
寧波市のさまざまなコミュニティーで景観の改善が行われ、それによって露天商やごみのポイ捨てなど住民を悩ませていた問題が解決した。川沿いの地区では沿岸堆積物を掃除し、それをリユースした景観美化の取り組みが行われている。
身辺の小さな事から始め、家の周りから変えていく「ちょっとした工夫で街角が華やぐ」運動によって、文化的で健康で、環境にやさしい生活様式がより多くの市民の心に根付いた。寧波市鎮海区(Zhenhai)港務新村では、1980年代に建てられたごみ捨て場があり、ごみで埋め尽くされていた。住民に広く意見を募り、ごみ捨て場はコミュニティーのごみ分別サービスステーションに生まれ変わった。分類知識の啓発からリサイクル品の制作まで、月曜日から金曜日まで毎日活動している。「ごみの分別は新しい潮流なんです」。ボランティアでごみ分別に参加している陳緒民(Chen Xumin)さんは誇らしげに話す。「今、私たちのコミュニティーはより清潔に、心温まる場所になっています。浙江省のごみ分類のモデルコミュニティーに選ばれたこともあります」
寧波市は「ちょっとした工夫で街角が華やぐ」運動を実施する中で、全住民が参加するよう導き、人々の主体性や社会性を刺激し、より良い地域を共に築いていく創造性を呼び覚まそうとしている。(c)People's Daily/AFPBB News